乳酸菌の種類ガイド

SN35N株

SN35N株

SN35N株は、梨から分離された植物乳酸菌で、
人工胃液や人工胆汁に高い耐性を示し、
生きたまま腸に届きやすい乳酸菌として注目されています。

 

SN35N株は、SN13T株と同じ種類ですが、
SN35N株は細胞外に多糖類であるポリサッカライドを産生しますが、
SN13T株は、産生しないという点で異なります。

 

細胞外多糖類(ポリサッカライド)には、
抗ペプシン作用があるため、
マウスを用いた動物実験では、胃炎を予防する効果があることが
確認されています。

 

つまりSN35N株は、胃炎を予防する機能成分である
細胞外多糖類(ポリサッカライド)を、
大量に作り出す乳酸菌であることが分かります。

 

現時点では、そのメカニズムを解明するための
遺伝子解析などが行われている段階ですが、
今後のヒトに向けての効果、実用に期待されています。

 

・世界で初めての植物乳酸菌を使ったヨーグルト

 

さて、SN35N株は、
広島大学大学院医歯薬学総合研究科・遺伝子制御科学研究室の
杉山政則さんという教授によって研究されている乳酸菌です。

 

そして、SN35N株は植物由来の乳酸菌であることから、
一般的に乳中で増殖させ、生育させることは難しいとされてきました。

 

しかし、杉山教授は、酒粕を用いて、
植物乳酸菌を発酵させる技術を考案しています。

 

今までは、ヨーグルト業界では、
植物乳酸菌では固形ヨーグルトは作ることができないというのが常識でしたが、
杉山教授は、植物乳酸菌は生きたまま腸に届きやすいと言う性質があることに注目し、
植物乳酸菌を使ったヨーグルトを考案したのです。

 

牛乳を乳酸菌で発酵させる場合、少量の酒粕を添加すると、
通常12時間ほどかかるヨーグルトの発酵が、
4時間ほどで発酵できてしまうのです。

 

このことから、酒粕には乳酸菌の増殖を助ける因子があるに違いないと仮説を経て、
それを植物乳酸菌にも応用できないかと考え、
地元乳業企業と連携し、植物乳酸菌を用いて固形ヨーグルトを作る技術を
完成させました。

 

このときに使われた乳酸菌が、SN35N株とSN13T株です。

 

酒粕を使った技術は、
新たにヨーグルト製造技術として特許を取得し、
2008年度の文部科学大臣表彰を受けています(科学技術賞)。